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リモート診療に関する臨床研究


遠隔診療を用いた心房細動早期検出プロジェクト

「AI及びリモートテクノロジーを用いた心房細動の早期発見により清水区を脳梗塞の少ないまちにする地域医療プロジェクト 」

Stroke Prevention by early detection of AF in Shimizu (SPAFS)

我々は、心房細動の遺伝的リスクや後天的リスクの評価に関する基礎研究(不整脈1不整脈2)より、精度の高い心房細動発症予測の可能性を検討してきました(AMED「インテリジェント心房細動予防・検出インフラの構築」研究代表者:古川哲史(注1))。その成果を社会実装し、前向き研究として展開するために、2021年度より静岡市・清水医師会との共同事業を開始しています。

清水医師会健診センターを受診した方に、通常の12誘導心電図検査および肢誘導の加算平均心電図を受けて頂きます。12誘導心電図のAIによる解析(特願2020-004651)と、肢誘導加算平均心電図のフラグメント解析(特願2019-052303)を行い、発作性心房細動の発症を予測します。その結果、心房細動有病リスクが高いと推定された方には、小型1Ch心電図モニタリング・スマートウォッチ型脈波センサーによる脈波モニタリングを行い、リモート診断によって心房細動を早期発見して先制治療に結びつけるというものです(図)。

本研究により、心房細動に起因する心原性脳梗塞の発症を抑制することが期待されます。心原性脳梗塞は他のタイプの脳梗塞よりも重症になることが多く、死亡・寝たきり・介助なしで歩行困難、などの重い転帰をとることが珍しくありません。これらの重症脳梗塞の抑制は、市民の皆様の健康増進や、医療費・介護費の削減などに貢献できると考えています。我々は、2021年度より、本事業の展開と共に静岡市立清水病院循環器内科での診療も担当し、市民の皆様の健康維持にあたっています。

関連記事

2021年7月3日 静岡新聞記事 市民向け講演会
      https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/924399.html
   2021年5月~6月 m3連載記事
      https://www.m3.com/news/kisokoza/920225
      https://www.m3.com/news/kisokoza/920233
      https://www.m3.com/news/kisokoza/920234
   2021年3月 日本経済新聞記事
      https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB053GP0V00C21A3000000/
   2021年7月 静岡新聞記事
      https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/924399.html
   2022年3月 日経メディカル記事
      https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t285/202203/574225.html
      https://medical.nikkeibp.co.jp/all/weekly/images/20220318_weekly.pdf

注1 AMEDプロジェクトは以下の先生方との共同研究によって行われています。
 本学難治疾患研究所生体情報薬理学 古川哲史先生
 本学疾患バイオリソースセンター 田中敏博先生
 国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 佐藤匠徳先生
 自治医科大学 永井良三先生・今井靖先生
 自治医科大学さいたま医療センター 藤田英雄先生・林達哉先生
 横須賀共済病院 高橋淳先生・田中泰章先生
 土浦協同病院 蜂谷仁先生・三輪尚之先生
 国立病院機構災害医療センター 佐々木毅先生・杉山浩二先生
 横浜みなと赤十字病院 山内康照先生・重田貞俊先生

文:笹野 哲郎

 

リモートモニタリングを利用した心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションでは心疾患を有する患者さんに運動負荷を行うため、脈拍や酸素飽和度などの生体情報の変化が重要となります。運動療法中でも安定してモニタリングが可能な生体センシングウェアラブルデバイスを用いて心臓リハビリテーションへの応用研究を行っております。使用するデバイスは、骨伝導ヘッドホン・マイクを内蔵した耳にかけるタイプのデバイス(図)で、生体情報はすべて無線で送信されるため、運動療法施行中でもリアルタイムに正確なデータの把握が可能になっています。『研究課題名:生体情報モニタリング可能な骨伝導スピーカーを備えたウエアラブルデバイスを使用して、心臓リハビリテーションを安全に施行することに関する実施可能性の検討(UMIN ID: 37589)。』

また本デバイスを用いたシステムを応用して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんに対する入院中のリモートリハビリテーション時において、リアルタイムモニタリングにも活用されています。

文:梅本 朋幸